旅の歯車


登場人物紹介&ゲスト作品紹介

<Original of 100 titles>
メインな登場人物達の設定。裏設定多し。正直、身も蓋もないです。

● 時計の守り人
年齢:31(外見15〜)//性別:男
この物語の主人公。とある遊牧部族の酋長の息子として生まれたが、他の部族との戦いに負け、一人になってしまったところを先代守り人に拾われ、時計の守り人となる。
中肉中背。運動神経は良い方で、病気などにも滅多にかからない健康体質。酋長の息子ということさえなければ、守り人にならなくても野山で元気に生きて行けたのではないかと思われる。
読み書きは自分の名前くらいしかできないが、単に勉強をする機会がなかったというだけ。外見が若いまま中身が老け込んでしまったため、全てが終わった後は一般の人々とはやや一線を画した生活を送る。が、本人はそのことに全く気づいていない。
ヒバリとは、世界の軸が全て元に戻るまで共に旅を続けたらしい。

● 破壊者
年齢:28(外見15)//性別:男
いざこざの多い二つの町の間で生まれた少年。「母」なる女性に手を引かれ、破壊者としての道を生きる。行動からどうやらマザコンらしいことがわかるが、恵まれなかった幼少期を考えれば、それもある意味当然の成り行きかも知れない。
背は高め。黙っていればそこそこの外見。ただし育ちのせいで血色が悪い。谷に囲まれた町では領主として君臨し、なかなかの手腕をふるっていた様子。
「時計の守り人」をライバル視している節がある。
全てが終わった後にある場所で少年と再会し、協力することなどもあったとかなかったとか。

● 先代時計の守り人
年齢:不詳。四桁はいっているらしい//性別:男
元は、ある町の騎士兵。一時は長を務めたこともあるという。
守り人でありながら、ある事情から自ら守るべき遺産を破壊する方法を探し、そのために世界の本当の事情を知っていく。視野が広く様々な物事について思案を巡らせたが、そのため余計に身動きが取れなくなってしまった。
自分の限界を知った後は、少年に望みをかけるが何も言わずに死ぬことになる。
好きなものは酒と博打。守り人になってからは妻と別れたことのトラウマからか、女好きに。少年を引き取るまでは何度も大時計の前から抜け出して、あちこちで遊び歩いていたらしい。

● 破壊者の母
年齢:--//性別:女
先代時計の守り人の元妻であり、共に遺産を破壊する手だてを整える。本当の姿は「世界の心」の連れ合いの生まれ変わりであり、世界そのものを壊そうと画策していた。
生まれ変わってから、先代時計の守り人と別れるまでは前世の記憶を持っておらず、前世と同じく世界を破壊しようと心に決めたのは、必然なのか、それとも偶然のなせるところなのか。
思いこんだら一直線、下手に実力も行動力もあるので、彼女を止めることは至難の業だ。


<Guests>
設定集……というより、私が思い出しついでにちょこちょこ書いていたものの寄せ集め、っていう感じです。

● ラト
登場回:028「カーニバル」//出身:king//年齢:15//性別:男
小さな羊飼いの村で領主の息子として育ったが、ある出来事から伝説とされる「天空の城」を捜す旅に出る。
今では誰にも知られていない大きな力を受け継いでいることで、魔法のような不思議な力、「奇跡」を起こす事が出来るが、そのことについては本人もよくわかっていないし、自分で制御する事も出来ていない。
真面目で世間知らずだが、一度言ったら考えは曲げず、やると決めたら譲らない頑固者。トリア(馬のような鳥のようならくだのような不思議な生き物)と一緒に旅をする。

● クルーラ
登場回:030「巡礼者達」//出身:Dream precious stoneT〜V//年齢:14//性別:女
変わった趣味を持つ天然修行僧。数々の白魔法(回復、補助系魔法)を操り、人々を癒す力を持つ。
実はさるご高名な御方の子供だったが、事情により物心つく前に教会へ預けられる。旅の途中で実の母親にも巡り会うが、本人はあくまでもいつもの調子で微笑むだけだった。
聖職者の割には天使の笑顔であらぬ事を口走りながら敵を懐柔したり、蒼魔法(攻撃専門)も使えるようになったりと、なかなか恐ろしい人である。
趣味はいつまでも鳴り続けると魔法を発する目覚まし時計や、ゾンビの手が生えてくるペンダントなど、不思議なものを集める事。(ただし旅の仲間からは大ブーイング)

● トゥルバ
登場回:041「吟遊詩人」〜055「一人旅」//出身:Dream precious stoneV//年齢:17//性別:男
料理と洗濯が上手く、幼なじみで従姉妹のサラに人生を翻弄される吟遊詩人。
蒼魔法(攻撃系)と白魔法(回復・補助系)に加え、黒魔法(呪術系)も使えたりする初級魔法のスペシャリスト。
第18代魔法主人(蒼魔法をマスターした人に与えられる称号)の孫であり、周囲からも期待を集めているが、本人が本当にやりたいのは詩を作り、歌を歌う事であったため、世界を見に行かないかというサラの誘いにのって旅を始めた。
細かい事にもよく気がつき、ともかく突っ走っていくサラを御しながらなんとか旅を進める一方、両親から出された「祖母である第18代魔法主人を捜し出せ」という課題も解決しようと頑張っている。ただし、旅に出てから一番上達したのはキャンプでの料理の腕だとか。

● キリ
登場回:042「裏切り」//出身:king//年齢:17//性別:男
世界をまたにかける人間になろうと奔走する剣士。
ポーシア(ボールのように丸っこい形の鳥)の里に七人兄弟の六男として生まれたが、村での平和で安穏とした生活に嫌気がさし、家から飛び出した。身軽な動きでシミターを自在に操り、その腕は大陸中心部を牛耳るダリア盗賊団も舌を巻くほど。
数年間商人の家で修行を積んでいたのもあって図太い処世術を身につけており、ラトの旅に合流してからは兄貴分といった感じに振る舞っている。
趣味は各地の珍味を試す事。恋沙汰に関しては鈍感と言うよりも誰にでも男女の区別なく接するので、あまりそういう経験はない。

● レヤデス
登場回:054「闘技会」//出身:Dream precious stoneT〜U//年齢:18//性別:男
ある王国の剣士。何者かにあやつられ、正気を失ってしまった国王を救うために「五力の矢の能力者」を捜す旅に出る。
正義感が強く、面倒見のいい青年剣士。ガキ大将がそのまま大人になったらこんな感じ、といった性格をしている。人をからかって遊ぶのが好きなので、一緒に旅をしているチェルアからは相当反感を買っているが、どう見ても傍目には両者共に楽しんでいるようにしか見えないので、二人の間で喧嘩が始まっても仲裁役を買って出る者はいない。
神話の時代に神々の手によって海底深くへ沈められた大蛇、ミドガルドオルムの血を濃く引いており、神々の遺産に触れるとその力を目覚めさせる。

● トール
登場回:054「闘技会」//出身:Dream precious stoneT〜V//年齢:85(外見8)//性別:男
雷神トールの加護を受けた、スリサズドラゴンという龍族の出身。普段は体長5m程の龍の姿をしているが、魔力の高まりにより人間の姿に変身する事も出来る。
実年齢が85とはいえ精神年齢はまだまだ子供で、遊びたい盛り。龍の谷から遠く離れた山で怪我をし、難儀しているところをレヤデスに助けられてからは、彼を実の兄のように慕って始終後にくっついていく。
特別な力があるわけではないが、人一倍の頑張りや。
第三部では既に成人し、龍の谷の一部分を受け持って、そこを通る旅人にこっそりと手助けをしたりして過ごしたり、逆に変わらぬ遊び心で悪戯をして遊んだりしている。

● リフラ
登場回:059「塔」〜060「結界」//出身:塔の時代の物語//年齢:17//性別:女
永遠の都と呼ばれる、世界の果てにある都市の姫神子。
普通姫神子とされた者はその都の神の器となり自分の意志を持たずに生きる者とされていたのだが、彼女の実の兄の手により都の混乱時に連れ出され、外の世界へ脱走する。
外の世界ではある盗賊団の頭に拾われ、そこで剣の腕を手ほどきされながら育った。が、ある日団員の謀によって頭が殺され、一人で生活する事を余儀なくされた。
後に永遠の都にしか成る事のない「唯一の果実」を探し求めるファルセットと出会い、その旅に同行し、自らの自由を勝ち取った。

● セリビア
登場回:071「刺青」〜072「エルフ」//出身:Dream precious stoneT〜V//年齢:783(外見21)//性別:男
邪狼フェンリルの第一の部下であり、神話の時代に創られた武器、「失われた鎖の欠片」を操る。
本編中では敵であるはずの主人公達に手を貸すなど色々と不可思議な行動を取るが、それも全ては主として敬うフェンリルのため。ただ気に入らないものを破壊するだけの幻魔(いわゆる魔族)とは違い、かつてを、森の民エルフ、特にフェンリルにとっては最悪の敵であるはずの「五力の矢の能力者」として生きた者なりの敬意の表し方だった。

● ミスト
登場回:086「賢者の石」//出身:Dream precious stoneV//年齢:98(外見23)//性別:男
霧深い森の奥で自分の世界に浸る、マッドサイエンティスト。自称「数奇な錬金術師」。
人並み外れた頭脳と容姿で一目置かれる科学者だが、その正体はリストンという幻魔の操る人形が意志を持ち、動き出したという生き物。
様々な法を犯して研究を進めたため、王国に仕えるディースに追われ、素性を隠すためにお気楽脳天気なサラとトゥルバの珍道中についていくことになる。
100のお題内では先代時計の守り人と友人関係にあることになっているが、実際、ああいう怪しげな友人が何人もいておかしく無さそうだ。

● ディース
登場回:091「焚火」//出身:Dream precious stoneV//年齢:72(外見21)//性別:女
蒼魔法(攻撃系魔法)をマスターしたとされる第18代魔法主人、若草のディース。
かつてメダ王国や周りの諸国を巻き込んだ大事件で功績を挙げた人物だが、今では王国管轄の隠密部署について歴史の舞台から姿を消し、名を変え、家族にすら居場所を明かさずにあちこちを転々と放浪している。
数百年に一度生まれる「五力の矢の能力者」であり、過去の経歴から神魔どちらにも強力な人脈を持つ、ある意味最強のエルフ。今は仕事をこなしながら、「白髪のベーオウルフ」という人物を捜しているらしい。


<Story>
ゲストさん達が出てくる元のお話の紹介文。
キャラクターが出てきた順になってます。

● king
<少年は天空の城を求め、伝説の中を模索する>
主人公の少年、ラトはそれまで、自分の人生に何の疑いも持ってはいなかった。
父親はなく、老いた母と、たった一人の妹と共に食卓を囲む日々。そんなとき、ラトは誰かの声を聞いた。
――天空の城をおたずねなさい。
天空の城、聞いた事のない、しかしやたらと耳に馴染んだ言葉。天空の城とは一体何なのか、それは一体どこにあるのか。既に伝説と化していた城の存在をめぐる冒険は、ラトに一体何を与えるのだろうか。

● Dream precious stone
<氷聳えたつ丘、炎に燃ゆる城、誰をも寄せ付けない森。人は何故、新しい世界を望むのか>
<第一部/風の眠る場所>
五力の矢の能力者として育ったチェルアは、向かってきた盗賊相手に嘲笑した。
「そんなことで私を捕まえられると思ってンの? だったらおあいにく様。こういう事には慣れてんのよね」
謎の人物の襲撃によって壊滅状態に陥ったティワズ族には、数百年に一度だけ、すばらしい力と美しい形をした五力の矢を作り出せる者が生まれる。人々はそれを私欲のため、己の権力を誇示するために競って手にしたがった。しかしその矢の持つ運命は重く――
神話の時代に起こった出来事とはなんだ? 私達に出来る事とは一体何なのだろう?
「思い出してほしい。そうしたらきっと・・・」
その声はついに、届く。
<第二部/翼の舞う城>
世は戦乱。他の大陸の争いに巻き込まれ、レヤデス達は王の命令によりプラル大陸から海を渡る。
「私が本当にしたいのは、この世界を本来の形に戻す事だけ。ここは・・・神の土地なんかじゃない、私達の土地よ」
戦乱の国の王女は言う。今やこの国は、一人の男の手中にあった。
「黄昏の訪れはもう遠くない。俺も、その前に自分の愛弟子に会えて、嬉しいよ」
神の世界と、人間の世界とが交差する。彼らは神々の黄昏を止める事が出来るのか。
<第三部/月の寄せる波>
平和な日常、つまらない学校の授業。第18代魔法主人の孫、サラは教科書を前に溜息をついた。
50年以上も昔にあった大戦争の記憶も人々の記憶から徐々に薄れていき、運輸の発達や魔物達の大移動によって安全の確保された町並みは、冒険に心ときめかす少女に何のおもしろみも見せる事はなかった。
幼い頃、祖父に聞いたようなわくわくする旅はもうなくなってしまったのだろうか。そんなはずがない、人々の目に映らなくなってしまっただけなのだ。
「ねえ、世界を見に行かない?」

● 塔の時代の物語
<君は強い、――がんばれるよ>
永遠の都を襲った大災害に乗じて、塔の姫神子であるリフラはその場から走り去った。
塔の姫神子とは生ける屍、ただ神に声を貸すだけの人形。その人形が初めて自分の意志で行った事は、故郷である都を捨て、一人の人間として生きる事だった。
一方、王国の第三王子として育ったファルセットは今、自分の故郷を捨てきれないばかりに人から罵られ、いわれもなく憎まれる生活を送っていた。
第一王子の変死、病に伏せった第二王子。犯人は第三王子以外にあり得ない。町の人々の声が路地に響く。
永遠の都にのみ作られるという唯一の実さえあれば、第二王子の病を治す事が出来る。無実を照明する事が出来る。
リフラとファルセットはそれぞれの立場から、己の自由を勝ち取るために奔走する。

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